投資判断でAIを信じすぎない

AIは調査や計算を手伝ってくれるが、最新情報、為替、株数、時価総額の前提がずれると投資判断そのものが変わってしまう。特にお金が絡む場面では、AIの答えをそのまま信じるのではなく、自分で前提を疑い、自分のロジックで適正価格を見なければ危ないと感じている。

SpaceXのIPO価格をAIに調べさせた

昨日、AIを信じすぎると危ないと感じる出来事があった。普段ChatGPTを使う時は思考モードで、調査する時はウェブ検索を押して最新情報を聞いている。SpaceXのIPOで気になることがあり、上場した時のIPO価格がいくらなのか、1株あたり何ドルなのかを調べてもらった。するとAIは、2025年5月末に1株約185ドル、2025年末頃に1株約420ドルのような答えを出してきた。SBIで見たIPO抽選の仮予約のような画面には135ドル仮決定と書かれていたので、まずそこで大きな違和感があった。

時価総額37兆円という答えに違和感を持った

こちらから「135ドル」と前提を入れて、1株あたり135米ドルなら時価総額はいくらになるのか、日本円でまとめて教えてくれと聞いた。そこでAIが出してきた時価総額は37兆円だった。421ドルなら116兆円、185ドルなら51兆円、135ドルなら37兆円という計算で、SpaceXがトヨタより安いように見えた。自分の感覚ではSpaceXなら安くても100兆円、高ければ200兆円から500兆円くらいまであり得ると思っていたので、37兆円ならめちゃくちゃ安いと感じて、一瞬かなりテンションが上がった。

前提を突っ込んでもAIは自信ありげだった

さすがにおかしいと思い、「SpaceXだよ」「イーロン・マスクの会社だよ」「間違ってないか」と何度も確認した。それでもAIは思考モードで調べながら、間違っていないというような返答を続けた。対話を続けていると、どうも1ドル145円換算で計算していることが分かった。今の感覚では1ドル160円くらいで、少し遅れた情報でも150円台になるはずなのに、なぜ145円で計算しているのか分からなかった。

37兆円と278兆円で判断が変わった

そこで159円換算で再度調査させ、前提を突っ込んで計算させたら、今度は時価総額が278兆円くらいだという答えになった。37兆円と278兆円では、投資判断がまったく違う。278兆円なら自分が想定していた中でも割高のラインで、この値段なら絶対に買わない。一方で37兆円という答えを盲信していたら、安すぎると思って買う判断になっていた可能性がある。

お金が絡む場面ではAIを慎重に使う

割高な価格で買えば、熱が冷めて適正価格に戻る時に差額で損をする。だから今回のような株式情報や最新情報の調査では、AIはまだかなり弱いと感じた。コーディングタスクでも最近、AIにプロンプトを作らせて対話しながら進めていたが、それでもだんだんおかしい方向に進むことがある。自分の指示も粗いが、毎回プロンプトをガチガチに決めなければ成立しないなら、それも違う気がしている。

自分の判断軸で適正価格を見る

SpaceXはこの値段なら買わない。ワンチャン500兆円くらいまで上がってもおかしくない会社だとは思うが、普通に100兆円ライン、もしくは100兆円を下回る時価総額になる可能性も高いと見ている。だからAIの計算結果に乗るのではなく、自分の独自のロジックと判断軸で適正価格を算定し、そこからいつ参入するかを決めたい。

AIを盲信しない投資判断

今回はAIを信じ切っていたら危なかった。特に投資判断やお金が絡む場面では、AIの調査結果をそのまま使うのはかなり危険だと身に染みた。前提が一つずれるだけで「絶対買う」と「絶対買わない」が反転するので、自分で疑って、自分の判断軸で見る必要がある。