結局、嘘やまやかしを信じさせることができる人が高く評価される時代になっている。
嘘情報が価値になる現代社会
嘘情報が求められるメカニズム
最近、XやSNSやYouTubeなどすべての媒体で嘘の情報が急増している。単に情報が増えただけでなく、嘘情報をみんなが求めている様子が顕著だ。嘘情報を見るとまず信じる人が現れ、次にそれを否定する人が続く。そのやり取りを楽しむ傍観者もいる。結果として、嘘は真実よりも価値があると感じられ、感情的な反応が拡散を促進している。
アルゴリズムとアニマルスピリッツの相互作用
アルゴリズムは人々の反応、いわばアニマルスピリッツを評価してレコメンドを行う。嘘であろうと真実であろうと、多くの人が反応すればレコメンドシステムはそれを優先的に流す。これが現在のレコメンドシステムの弱点であり、感情的な反応が情報拡散の主要因となっている。
AI時代における正解の価値低下と偽情報の希少性
AIが正解を即座に提供できるようになると、正解自体に価値がなくなる。正解はすぐに得られるため、むしろ不正解やバグ、嘘といった希少な情報が相対的に価値を持つようになる。供給量が少ない分、そうした情報に人は群がり、レコメンドシステム内で循環が生まれる。AIが全てをレコメンドすれば解決できるという考えもあるが、本質的には人間の欲求が根底にあると考えている。
信じたいものへの需要と新たな宗教的形態
詐欺がなくならないのは、人間が自分が見たいものや信じたいものを選ぶ傾向にあるからだ。占い師や精神的カウンセラーよりも占い師の市場が大きいのは、正解か不正解かは関係なく意見を求めるからである。宗教的な需要も同様に拡大し、従来の形ではなく新しいタイプの宗教が生まれる可能性が高い。詐欺と合法的なビジネスの境界は法律で定められるが、感情的な支えを提供する側面がある限り、単なる金銭的損害の防止だけでは根本解決にならない。
信じたいものを作れる人
私はこの流れが止まらないと感じ、今後も人々は自分が信じたい物語に引き寄せられ続けるだろうという余韻が残る。