AIで置き換わるかどうかより、自分の視野と抽象度の中でしかAIを動かせないことの方が大きい。手足はいくらでも増やせるが、何を見て、何をつなぎ、何を任せるかは自分の中に入っている体験の幅で決まる。
AIで仕事は減らず抽象度が問われる
予測より判断能力を見る
AIについて予言する人は多いが、ほとんどの予測は現状の延長線に見える。言うこともころころ変わるし、誰が考えてもそうなりそうな話に寄りやすい。その中でサム・アルトマンの発言を参考にしているのは、崇拝しているからではなく、判断能力の精度が高いと感じるからだ。人は人にしか興味がない、忙しさはむしろ増える、という見方はかなり本質に近いと思う。
仕事が増えることを健全と見る
AIで仕事がなくなるというより、AIによってできることが増える。できることが増えれば、タスク量は十倍以上になる可能性がある。ちゃんと使えている人ほどどんどん忙しくなる。だから自分がやっていることが少なくなっているなら危険で、増えているなら健全なサインだと思う。AIが仕事を肩代わりするほど、自分の限界とリソースを広げる圧力も強くなる。
追う対象を増やす時代
二兎を追う者は一兎をも得ず、という感覚はかなり古くなると思う。これからは三つも四つも、もっと多くの対象を同時に追わないといけない。ただ、それは体力や物理的な手足の問題ではない。AIを使えば実行の手足はいくらでも増やせる。問題は、増えた手足に何をさせるかを自分がさばけるかどうかにある。
AIは視野の中でしか動かない
何かをやるには、ある程度それが頭の中に入っていないとさばけない。AIで置き換えられるという話は、この点を抜かしている。AIは自分の視野の中でしか活躍できない。だから知識量を増やすというより、抽象度を広げる必要がある。情報を吸収し、体験し、無意識に出力できる状態まで入れておかないと、AIに渡す問いも指示も狭いままになる。
体験を増やして抽象度を上げる
抽象度を上げるには、新しいことを毎日やるしかない。ルーティンは大事だが、景色や体験まで固定すると抽象度は上がらない。いろんな人、場所、ジャンル、職業に触れて、総合的に見る材料を増やす。目的は賢く見えることでも知識を持つことでもなく、AIを動かせる視野を広げることだと思う。
9インプット1アウトプット
今はアウトプットよりインプットを厚くする段階だと感じている。9インプット1アウトプットぐらいでいい。その1のアウトプットでAIは動く。自分とAIは映し鏡に近いから、自分が成長しない限り、自分が扱えるタスク量も増えない。自分がやること、AIにやらせること、その接点を作るためにも、まず抽象度を上げ続ける必要がある。